新築一戸建てを彩るおしゃれな階段の種類と特徴を知ろう!

一戸建てを彩るお洒落な階段
1)新築一戸建てを彩るおしゃれな階段の種類と特徴を知ろう!

普段あまり気にしていないのに、いざ新築の間取りを考えているときに一番頭を抱えるのが階段をどうするのかという問題です。階段は作る場所やどんな形にするかで生活に大きな影響を与えます。今回は階段の基本的な構造や注意点、階段の種類についてまとめました。階段が家の中で持つ機能や種類を知り、おしゃれでワクワクするような階段を探してみましょう。

階段づくりに大切なポイント
2)階段づくりに大切な3つのポイント
/// 2-1.上り下りのしやすさ

どれだけおしゃれで、デザイン性に優れ、人に自慢したくなる階段であっても、使うたびに苦痛を感じる階段だとしたら何日我慢できるでしょうか。階段は毎日何度も上り下りするものです。生活に違和感なく、快適に使用できることが一番重要なことです。階段の高さ、踏板の幅、勾配など、住む人に合った快適さがあります。住む人の現在から将来まで考えて、上り下りしやすい階段の形を選ぶことが必要です。

/// 2-2.安全性

階段は家の中で重大な事故につながりやすい危険な場所です。階段の転落や落下は家庭内で最も防ぐべき事故です。踏板の素材は滑りにくい素材を使われているか、効果的な滑り止め加工がされているかは必ず確認しましょう。階段一段一段の形状は足をしっかりと乗せることができ、踏み外しにくい構造になっているでしょうか。赤ちゃんや小さいお子さん、高齢者がいる家庭では家族が安心して使えるでしょうか。大事な家族を守るためにも階段の安全性はしっかりと考えましょう。

/// 2-3.デザイン性

普段の使いやすさや安全性を優先しつつ、階段とこれからの生活をデザインしてみましょう。階段をどこに付けるのか。例えばリビングの中なのか、リビングとは別なのかで生活の導線は変わり、家族との関わり方も変わってきます。外観も壁で囲うのか柵で囲うのかでは空間の解放的に感じたり、適度にプライバシーを守れたりと生活に大きく影響します。家族とどのように生活したいかをデザインすることで階段の選択肢も変わってきます。

階段の機能・効果
3)階段の機能・効果
/// 3-1.移動通路としての機能

階段の最も重要な機能は上のフロアと下のフロア、階の違う2つの空間をつなげる通路です。上り下りしやすく、安全であることが階段の機能として大前提です。そのうえで通路としての階段を家のどこに、どのようなデザインで造るのかが家の印象に大きな影響を与えます。

/// 3-2.光の調整機能

階段には光を取り入れたり、家の中の空気の流れを調整したりする機能もあります。階段の位置や向きを考えて階段の壁に窓を設置する、シースルータイプの階段にして光の遮りを最小限にするなど、階段を利用して上下階の光を効率よく調整することができます。

/// 3-3.空気の調整機能

階段は上下階のフロアをつなぐ空気の通り道でもあります。その位置や大きさで空気の流れも変わります。蹴込の空いたシースルータイプの階段はそれぞれの隙間から空気が分散していきます。壁に囲われたタイプの階段であれば空気は階段に沿って流れ、階段に扉をつければ空気の流れを遮断することもできます。

4)階段の種類と特徴
直階段
/// 4-1.直階段

階段の始まりから終わりまで一直線で、まっすぐに上下階をつないでいる階段です。曲がることがないのでバランスを崩したり足を踏み外したりするリスクは少なくなります。逆にもし転落した場合は一直線なので止まることなく下まで落ちやすいというデメリットがあります。

中折れ階段
/// 4-2.中折れ階段

途中が曲がっている階段です。L字階段と呼ばれることもあります。緩やかに90度カーブしていくタイプと、途中に踊り場がありそこで90度方向転換するタイプがあります。踊り場があったほうが踏板の幅が安定しているので踏み外しにくい構造です。上と下をつなぐ距離が長くなるため階段の勾配を緩くすることができます。途中で分割されて直線距離が短くなり、転落した場合も落下距離が短くなります。

折り返し階段
/// 4-3.折り返し階段

中折れ階段よりもさらに曲がって折り返している階段です。緩やかに180度カーブしていくタイプと、途中に踊り場がありそこで方向転換するタイプがあります。中折れ階段よりもさらに階段距離が長くなるので最も勾配を緩くできる階段の構造です。折り返し階段や中折階段はつながる2階の間取りに合わせた場所に取り付けられるので、間取りの自由度も高くなります。

らせん階段
/// 4-4.らせん階段

階段の踏板がらせん状に上がっていく階段です。外観がおしゃれで特徴的です。らせん状に縦に上がっていくので階段に使われる面積が小さく済みます。ぐるぐると回りながら上り下りするので慣れないと目が回っているように感じる人や、脚がもつれやすい人もいます。小さなお子さんや高齢の方がご家族にいる場合はよく考慮しましょう。

箱型階段
/// 4-5.箱型階段

足が踏板の下に入り込まないようにする蹴込板がついた、ひな壇のような形をした階段を箱型階段またはひな壇階段と言います。閉塞感はありますが目隠し効果や空間のメリハリつけて区切るという効果もあります。適度な気密性があり、落下リスクが少ない安全性、空間の区分け、プライバシーの保護などの効果があります。また階段下は収納スペースとして活用できます。階段の入り口に扉をつければ各フロアを区切ることができるので気密性はさらに高くなります。

シースルー階段
/// 4-6.シースルー階段

階段の片側もしくは両脇が壁ではなく柵や手すりになっており、踏板の下に蹴込がなく骨組みだけのような状態の階段です。光や背景が透けて見えるためシースルー階段やオープン階段と呼ばれます。階段があっても光をよく通し、家の中が広く感じます。遮るものがないので気密性は低く、空気や音が良く通ります。蹴込がないので上る際の足の引っかかりや小さなお子さんが隙間から落下しないように注意が必要です。

片持ち階段
/// 4-7.片持ち階段

階段の蹴込がなく、踏板だけが壁とつながっている階段です。おしゃれなデザインですが人によっては怖いと感じることもあります。床から階段を支えるものがなく、踏板の下の空間をフル活用できます。構造がシンプルで遮るものが少なく、シースルー階段よりも解放感があります。安全性に関しては落下に十分注意が必要です。特に小さなお子さんや高齢者がいるご家庭では壁と反対側には手すりや柵を取り付けて、落下防止の対策も必要です。

リビング階段
5)リビング階段という選択肢
/// 5-1.リビング階段とは

リビング階段はリビングを通らないと階を行き来できないので自然と家族が顔を合わす機会が増えます。子供たちが大きくなって自分の部屋に行くのにも必ずリビングを通るのでお互いの存在を確認できます。リビングから子供部屋にも声が届きやすく家族が近くに感じられ、暖かい家庭をイメージしやすく人気があります。オープン階段を採用した場合は、階段スペースとリビングが一体化するのでリビングが広く開放的に感じられます。

/// 5-2.リビング階段の注意点

リビングと2階が直接つながっているので空気や音が良く通ります。空調は効きにくく、リビングの音も直接2階へ流れます。生活導線も子供の友達などが遊びに来ればリビングを通るので家族の生活が丸見えになります。大人の来客があってもそこを子供たちが通って行くことになります。家族の距離が近い分プライバシーの境界も薄くなるというデメリットがあります。

お洒落な階段
6)まとめ

今回は新築を立てる際の階段についてまとめさせていただきました。ひとくちに階段といってもいろいろな種類があり、その選択によって家の中の印象や生活のデザインは大きく影響を受けます。階段の持つ機能や特徴をよく知り、ご自分の求めるライフスタイルに合う階段の種類や位置を選ぶことが大切です。後悔しない素晴らしいマイホームにしていただければと思います。

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