ローンが残っていて返済中で家を買い替えられる?
2)ローンが残っている家は売却できるのか
2-1. 抵当権が残っている家は売れない
2-2. ローンが残っている家を売る方法
2-3. 住み替えローンを組む
3)買い替え前に現状を把握
3-1.ローンの残債を確認
3-2.自宅の査定額を知る
3-3.年収から支払い可能額を見積もる
4)予算を考える
4-1.家の売却査定額とローンの残債
4-2.用意できる金額
4-3.そのほかの費用を把握
5)家を買い替えるときの注意点
5-1.査定額と実際の売り値
5-2.売ってから買うときのメリットとデメリット
5-3.買ってから売るときのメリットとデメリット
6)まとめ
1)ローンが残っていて返済中の家を買い替えられる?
子供の成長で今の家が手狭になったときや、生活環境の変化によって今の家での生活が合わなくなってきた、などの理由で自宅を買い替えたいけどローンがまだ残っている。と悩んでいませんか?
実はローンが残っていても家の買い替えは可能です。もちろん買い替えとはセカンドハウスではなく、今の家を売って新しい家へ買い替えるということです。
この記事ではまだ家のローンが完済していない状況での家の買い替えについての方法や考える順序、注意点などをまとめています。この記事を読めば、ローンが残っていても家を住み替える方法が分かります。参考にしてみてください。
2)ローンが残っている家は売却できるのか
/// 2-1.抵当権が残っている家は売れない
抵当権とは、ローンを組むときに債権者が設定する権利のことです。簡単に言うと、貸したお金が帰ってこない場合、抵当権を使って家を売るなどしてお金に換えて支払いに充てるための仕組みです。
抵当権が残ったままの家を購入した場合、債務者の支払いによって家が差し押さえられることもあるため必然的に買いたくない家、売れない家となります。
/// 2-2.ローンが残っている家を売る方法
ローンが残っている家を売るためにはローンを完済し、ローンの債権者に抵当権を抹消してもらう必要があります。
買い替えのためローン返済となると一括でローンを清算する必要があります。しかし一括清算できるほどの資金がある人はほとんどいません。そういった場合【住み替えローン】を組むことが一般的です。
/// 2-3.住み替えローンを組む
住み替えローンとは、ローンの残りと新しい家の購入費用を合わせて新たにローンを組みます。つまりローンの残りを新しいローンに組み込んで一括返済してしまうという方法です。
住み替えローンによりローンを完済し、抵当権を抹消することができます。抵当権がなくなった状態になり、家を売れる状態にすることができます。
3)買い替え前に現状を把握
/// 3-1.ローンの残債を確認
家を買い替えるためにお金がどのくらいかかるのか、ローンをどのくらい支払っていけるのかを確認する必要があります。家を買い替える前にまずお金の状況を把握しましょう。
第一段階として、今支払っているローンがどのくらい残っているのかを確認します。ローンの残りの金額はそのまま新しい家の購入費用に影響します。
/// 3-2.自宅の査定額を知る
今住んでいる家のローンの残りが分かったら、次は今住んでいる家の価値を知る必要があります。残りのローンと相殺できるのか、足りないのか、余るのか。その結果によって新しい家を購入するための予算や住み替えローンの総額が変わってきます。
/// 3-3.年収から支払い可能額を見積もる
年収からローンの支払額を見積もります。一般的な基準としては年収の25%程度と言われています。しかし実際の支払い可能額はご家庭の状況によって大きく異なります。
扶養家族の数や学費など、収入と諸経費の比率は各家庭によって大きな差があります。どのくらいのローンなら毎月支払っていけるかをよく考え、その金額で借りることができる金額を元に予算の規模を決めていきましょう。
4)予算を考える
/// 4-1.家の売却査定額とローンの残債
家を買い替えるために新しい住まいにどれくらいの金額を投入できるのかという予算を決める必要があります。
まずは売る家の査定額とローンの残りを比較してみましょう。査定額の方が大きければ新しい家を買う資金としてプラスになります。ローン返済に足りなければ新しい家の費用に借金を上乗せすることになります。
/// 4-2.用意できる金額
家を売ってローンの返済金に足りるのか足りないのかが分かったら、用意できる金額、支払うことができる金額が見えてきます。貯金や補助金、ローンによって借り入れることが可能な金額も含め、新しい家にかけられる予算を考えましょう。
金額は最小から最大までの範囲を知り、最小から考えていくことが大切です。あとからどうしても必要な費用が出てしまったら予算を超えてしまうことがあります。
/// 4-3.そのほかの費用を把握
家の売買にかかわる費用は家だけのことではありません。不動産業者を仲介している場合は仲介手数料、司法書士に書類を頼めば司法書士手数料がかかります。他にも税金関連や住み替えのための仮住まい費用、引っ越し費用等の経費が必要になります。
どのような費用が掛かるのか、状況や環境によって変わってくるので引っ越し完了までしっかりとシミュレーションして必要な費用を把握しておきましょう。
5)家を買い替えるときの注意点
/// 5-1.査定額と実際の売り値
家を売る査定額はあくまで査定額だということを忘れないようにしましょう。その家を買うのは査定をした不動産屋ではありません。買い手がつかなければいつまでたっても売れず、値を下げることもあります。
予想を大きく下回るようなリスクを軽減するために、家の査定は必ず複数の業者に査定を依頼して価格のばらつきや相場の参考にしましょう。複数の不動産業者に同時に査定を依頼できる【一括査定】というサービスもあります。
/// 5-2.売ってから買うときのメリットとデメリット
家を売ってからたらしい家を買うメリットは、【資金ができてから買うことができる】という点です。住み替えローンの金額も少なくて済みます。
デメリットは、まだ住んでいる家を売るので【買い手希望者が住んでいる家の中を見に来る】ことです。また一時的に家がなくなるので【仮住まいを用意し、その費用が掛かる】ということが挙げられます。
/// 5-3.買ってから売るときのメリットとデメリット
新しい家を買ってから住んでいた家を売る場合のメリットは、【家がない期間をなくすことができる】ことです。仮住まいの家賃や引っ越し費用などの経費が掛からなくて済みます。
デメリットは、【前のローンと新しいローンの2重ローンになる】ことです。また家が査定額通りで売れるとも限らず予算への不安が残ります。
6)まとめ
ローンが残っている家で買い替えを行うには、まずローンを返済し抵当権を抹消して家を売れる状態にする必要があります。新しい家を購入する際には前のローンの残りと新しい家のローンが合算されます。返済に無理のない予算を組み、手数料や税金の他、引っ越しや仮住まいなどの経費も考えておくことが大切です。
ローンが残っていても新しい家を購入することはできます。まずは可能な予算を調べてみましょう。